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新築住宅の保証が受けられないケースは?契約前に確認すべきポイントをご紹介

新築住宅

處        浩之

筆者 處 浩之

不動産キャリア23年

地元吹田で37年の実績があります。吹田での物件探しは是非当社で!

新築住宅を購入した後、万一の不具合やトラブルが発生した場合に「保証が受けられない」という事態に不安を感じていませんか。大切な住まいの保証が十分に適用されないケースは、誰にとっても決して他人事ではありません。本記事では、法律で定められた保証の内容や、保証が受けられない主なケース、そして事前に確認すべきポイントを具体的に解説します。大きなトラブルを未然に防ぐためにも、必ず知っておきたい内容をまとめました。

法律で最低限保証される内容と条件(構造・防水部分の保証と適用条件)


新築住宅には、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、引き渡し後10年間、構造耐力上主要な部分および雨水の侵入を防止する部分に対して、売主や施工会社が瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)を負い、補修や損害賠償を請求できる権利が義務付けられています。対象となる部位は、基礎・柱・梁・床・屋根・外壁などです。これは、住まいの基本的な安全性を法的に担保するための制度です。

さらに、2009年に施行された「住宅瑕疵担保履行法」により、この10年保証はより確実に実行される仕組みになりました。具体的には、事業者には「保険加入」または「供託による資力確保」が義務付けられ、万一事業者が倒産しても保証が継続される体制となっています。

ただし、保証を受けるためにはいくつかの条件があります。たとえば、適切な定期点検やメンテナンスを行っているかどうかが問われることもあり、対応が不十分な場合には保証対象とならないリスクもありますので、日頃から住宅を正しく維持することが重要です。

保証の対象部位 保証期間 保証確保の方法
構造耐力上主要な部分(基礎・柱・梁など)及び雨水の侵入防止部分(屋根・外壁など) 引き渡し後10年 保険加入または法務局への供託

保証を受けられない主なケース(対象外となる状況)


新築住宅において、法律や制度で定められた保証を受けられない主な状況には、以下のような場合があります。

対象外となるケース 具体的な内容 理由・注意点
使用者側のメンテナンス不足による劣化 定期点検を怠ったことによる雨漏りや構造部の劣化 経年劣化や維持管理の怠慢は保証対象外です
引き渡し時に既に判明していた欠陥 契約前に確認・指摘された不具合 「隠れた欠陥(隠れた瑕疵)」に限られるため対象外です
保証保険未加入または供託未実施の場合 住宅事業者が瑕疵保険に加入していない、または供託していない 瑕疵担保履行法に則る保証が受けられず、事業者倒産時にリスクがあります

まず、使用者側の責任に起因する劣化は保証の対象外です。たとえば、引き渡し後に定期点検や必要な補修を行わずに構造部や防水部分が劣化した場合、それは「契約不適合責任(旧・瑕疵担保責任)」の保障対象から外れます。法律による最低限の保証は、新築住宅における「構造耐力上主要な部分」や「雨水の侵入を防ぐ部分」に関するものですが、これらも使用者の不注意やメンテナンス不足による劣化は保証を受けられません(例:冠水や定期点検不実施による劣化など)と定められています。

次に、引き渡し時に既に認識されていた欠陥です。保証は、あくまで「隠れた瑕疵」に対して適用されるものです。つまり、契約前に指摘されていた不具合や明らかな欠陥は、保証対象とはなりません。したがって、引き渡し時点で発覚している不具合は保証対象外となります。

さらに、住宅事業者が「住宅瑕疵担保履行法」に基づく保険加入や供託を行っていない場合、事業者が倒産した際に保証が受けられないリスクがあります。現在は、事業者に対して瑕疵保険への加入または供託金の納付が義務付けられており、それによって仮に倒産しても第三者(保険法人・供託機関)から補修費用を保障できる仕組みが整備されています。しかし、これらが未実施の場合、法律によるバックアップがない状態であり、保証を受けられない事態に陥る可能性があります。

事業者倒産時の保証対応の仕組みと注意点


新築住宅をご購入後に、建築事業者が倒産してしまった場合でも、一定の保証対応を受けることができる仕組みが法律により整備されています。ここでは、公的保証の制度や注意すべき点をわかりやすくご説明いたします。

制度名 仕組み 注意点
保証金の供託 事業者が法務局に保証金を供託し、倒産時には購入者が補修費用の還付を請求可能 供託されていなければ保証を受けられません
住宅瑕疵担保責任保険 指定保険法人に加入し、倒産時には購入者が直接保険法人に請求可能 加入漏れや検査不合格があると対象外となることがあります
延長保証制度 任意で延長保証を申し込める場合があり、保証期間が長くなることがある 申し込み条件や期間に注意が必要です

まず、住宅瑕疵担保履行法に基づき、住宅事業者は新築住宅の「構造耐力上主要な部分」や「雨水の侵入を防止する部分」について、引渡しから10年間の瑕疵担保責任を果たすために資力確保措置を講じる義務があります。それは、①保証金の供託、②住宅瑕疵担保責任保険への加入、いずれかを選択する仕組みです。そのため、事業者が倒産した場合でも、保証金や保険を通じて補修費用を確保できるようになっています(保証金の供託・保険への加入ともに義務であること)。

保証金の供託制度では、事業者が過去10年間の引渡し戸数に応じた金額を法務局に供託します。例えば、1戸なら約2,000万円、100戸なら約1億円といった具合です。事業者が倒産し、瑕疵の補修が自らできない場合、購入者は供託所に補修費用の還付請求を行い、補修資金を受け取ることができます(供託制度による保障)。

一方、住宅瑕疵担保責任保険は、国土交通大臣指定の保険法人(例:まもりすまい保険、JIOなど)と事業者が契約して加入するものです。引渡し後に瑕疵が見つかり、事業者が倒産している場合には、購入者が直接保険法人に保険金を請求でき、補修費用を受け取ることが可能です(保険制度による保障)。

ただしどちらの制度も、事業者が資力確保措置を講じていなければ適用されません。保証金が供託されていなかったり、保険加入の検査に合格していない場合には、瑕疵補修の対応を受けることができません。また、保険の場合は工事中の検査が必要であり、それを経て契約が成立していることが前提となります。

さらに、一部事業者では保証の延長制度を設けている場合があります。これは10年を超えて保証を延長することができる制度で、メンテナンスの実施や有償点検などの条件があることが多いため、契約前に条件や期間をよく確認しておくことが重要です(延長保証制度の注意点)。

以上のように、事業者倒産時でも安心して保証を受けるためには、まず「供託」または「保険加入」が確実になされていること、その上で「延長保証」の内容や条件についても確認しておくことが大切です。当社では、ご契約前にこれらの制度がしっかりと機能するよう、ご案内とサポートをしておりますので、安心してご相談ください。

保証を確実に受けるために読者が確認すべきポイント


新築住宅の保証を確実に受けるためには、契約前にしっかりと確認すべき事項がいくつかございます。まずは、保証の対象となる範囲や部位が明確にされているかどうかを確認しましょう。法律で義務付けられている「構造耐力上主要な部分(基礎・柱・梁など)」および「雨水の浸入を防止する部分(屋根・外壁・サッシなど)」に対して、引き渡しから10年間の無償補修義務があることが明記されているかを重視してご確認ください。また、それ以外の内装や設備については法定保証の対象外であるため、自社の独自保証がある場合には、その範囲・期間・条件(例:定期点検・有償メンテナンス要否など)を詳しく確認すると安心です。

次に、保証の継続や延長が可能かどうか、またそのために必要な条件があるかを契約前に明確にしておくことが重要です。多くの場合、初期の10年保証に加えて、定期点検や有償メンテナンスを受けることで保証を20年、30年、あるいはそれ以上に延長できる制度を用意している事業者もございます。ただし、その延長条件が厳しく設定されている場合もあるため、点検のタイミングや内容、費用がどの程度か、書面で確認し納得したうえで進められることをおすすめします。

最後に、万一、事業者が倒産した場合に備えるための「保証保険加入」や「供託」の有無を契約前にきちんと確認しましょう。住宅瑕疵担保履行法により、事業者には瑕疵補修の資力確保として保険加入または供託の義務が課されており、この制度により倒産時でも構造・防水部分の保証が継続される仕組みとなっております。ただし、この体制が整っていない場合は、保証を受けられないリスクが高まりますので、必ず確認をお願いいたします。

確認項目 チェックすべき内容
保証対象範囲 構造・防水部分の法定保証の有無、独自保証の詳細
保証延長の条件 定期点検や有償メンテナンスの必要性、延長期間の明示
保険・供託の体制 事業者の保険加入または供託の実施状況の確認

まとめ

新築住宅に関する保証は、法律で最低限の内容が定められているものの、実際には対象外となるケースや注意すべき点が多く存在します。特に、適切なメンテナンスが行われていない場合や、引き渡し時に既に分かっていた欠陥は保証の対象外となります。また、事業者が保証保険に加入していない場合や、延長保証の条件も事前確認が必要です。安心して新築住宅を取得するためには、契約内容や保証範囲をしっかり確認し、トラブルを未然に防ぐ意識が大切です。

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